大暴落というと、1番有名なのはブラックマンデーかもしれませんね。
1987年(10月19日月曜日)に起きたので、名前は知っているし、大暴落したのも知っているけどその内容までは詳しく知らないという方が多いかもしれません。
株価の下落率は凄まじく、ニューヨーク証券取引所では前日比22.6%マイナスの508ドル下げ、翌日の日経平均株価は14.9%マイナスの3836円安となりました。(当時日経平均は2万5千円前後でした)
日経平均の約15%の下落って想像を絶しますよね。。
現在の日経平均1万7千円前後の相場で考えたら、2500円ですからね。
リーマンショックを除けば、マイナス300円台なら「今日は相当下がったな」って感覚ですもん。
その日はイギリスの相場でも25%下落というまさに世界恐慌とも言える大ショックがブラックマンデーな訳です。
でも、次の日には株価は回復(笑)そしてバブル経済へ
翌日の日経平均株価は前日比9%超上昇し、2037円高となっています。
ブラックマンデーの不思議な点は実体経済にはそこまで深刻なダメージはなかったことです。
また、ショックも一時的なもので終わっており、年単位で尾が引いたリーマンショックの深刻さと比較すると全然異なるタイプの暴落だったようです。
ちなみにブラックマンデーは1987年の出来事なので、日本はこの後も株価は上昇して、バブル経済になっていきます。
対応策は?FRB議長のグリーンスパン神話が生まれた訳
この未曾有の危機を救ったのは、アメリカFRBの迅速な対応、対策でした。
FRB議長のグリーンスパンは、「混乱と緊張の沈静化に意味のある流動性を供給する」との声明文を発表して、市場に大量に資金を流入し(米国債の価格上昇、利回り減少)、市場の混乱を収めました。
また、既に日本では導入済みだったサーキットブレーカー(一定の範囲を超えたらシステムで取引停止にする)を導入する事も提言されました。
このように金融危機を完璧な対応で乗り切った就任3ヶ月のグリーンスパンは多くの市場関係者から信頼を勝ち得ました
ではブラックマンデーの原因は何だったの?
原因の1つはアメリカの金利が上がるという憶測でした。
背景には1985年のプラザ合意以降にドル安が続いていた事や双子の赤字の問題(貿易収支と財政赤字が共に起きている状態)がありました。
ブラックマンデーが起きる直前に、ドイツマルクが金利を引き上げた事もドルの金利上昇憶測に拍車をかけました。
また、プログラムの暴走が原因という説もあります。
これによって、「売りが売りを呼ぶ」展開になったという訳です。
この説を唱える人によれば、その暴落のスピードと膨大な売買高が理由という見解です。
この頃からシステムトレードは機関投資家の間では行われていたのですね。
今のアルゴリズム全盛の時代にもし再びこのような暴走が起きたら本当にすごい相場になりそうですね・・・。
うーん、参戦してみたいような、傍観してしまうような・・・どう行動するのかちょっと想像つかないです。
でも、歴史から学べる人はなんとやらって言いますからね。
過去の出来事もしっかり勉強せねば!です!