円キャリートレード(取引)とは?

円キャリートレードとは、日本円を借り入れて、より高金利な外国通貨を購入したり、外国の株式、投資信託、債権などを購入し、運用する方法です。
FXが人気になった1つの理由に、日本円が低金利であり、外国通貨が高金利だったことがありますが、まさに「円を売って、外国通貨を買う」という取引になります。
また、ただ単に日本円を売って、外国通貨を買うだけでなく、その外国通貨でその国の不動産を購入したり、株を購入したり、更なる資産運用をする事もあります。

2007年にアメリカでサブプライムローン問題が表面化し、2008年にリーマンショックが起こった事で世界的な金融恐慌が起こりました。
円キャリートレードの人気も、そのあたりを境に下り坂になっていきます。
なぜなら、金融危機により、外国通貨の金利も下がり始め、もはや高金利と言えなくなってしまったからです。
日本円との金利差が縮まったという訳です。

ですので、円キャリートレードに投資ファンドなどの期間投資家やFX投資家などの個人投資家が積極的に参加していたのもリーマンショック前あたりまでです。
多くの人が円を売っている訳ですから、当然円安になり、米ドル円の為替レートが120円を超える水準まで進んでいました。
そこで、世界同時不況が起こり、その後数年間かけて、1ドル80円割れ、76円まで円高が進む事になります。
その過程で、外国通貨との金利差がどんどん縮んで行き、もはや市場からは円キャリートレードという言葉もあまり聞かれなくなりました。

キャリートレードはその時の相場状況によって人気通貨が変わる

円キャリートレードを聞いた事がある人の中にも、ドルキャリートレード、ユーロキャリートレードという言葉はあまり耳にした事がないという方もいると思います。
しかし、円だけでなく、他の外国通貨がその対象になることもあります。

例えば、2009年末あたりには米ドルがその徴候見せ、2010年末にはユーロがキャリートレードされるようになりました。
リーマンショック以降立ち直るのに時間がかかったアメリカ市場や、ギリシャ問題に揺れるヨーロッパ市場が対象となった訳です。

参考:リーマンショックの時期に起きた超円高相場!その原因・流れとは?
参考:ギリシャショックとは?国債の暴落やユーロ暴落の原因について

つまり、その時その時で金利が安い通貨や弱い通貨が狙われやすいという事ですね。

円キャリートレードはマーケットの安定が前提となる

2008年のリーマンショック絡みの世界的な金融恐慌の際に、円高になったように、マーケットが不安定になると一気にポジションの解消が進みます。
これは、金利差の縮小や円を借りて投資している先の国での株価、不動産などが暴落する為、急速に巻き戻し現象が起こるからです。

アメリカが利上げをしていけば再び円キャリートレードの人気が高まるかも!?

「今年の9月にアメリカが利上げをするのではないか?ほぼ決まりだろう。」こんなニュースを7月頃によく耳にするようになりました。
一度利上げをするとその方向にどんどん進む事もよくあるので、もし実際に利上げをした場合には、今以上に円安ドル高が進みそうです。

ただ、8月にあった中国の信用不安を発端とした世界的な相場暴落によって、利上げの雲行きが怪しくなって来ているので、注意深く見守る必要がありますね。
どちらにせよ、FXをやる上で、世界各国の金利は非常に大切なので、毎月の経済指標のチェックなどを怠らないようにしましょう。